山崎元さんの著書『経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて』を5回読み終えました。
読むたびに、自分の気づきは少しずつ変わっています。自分の経験とともに、「自分が子どもに伝えるとしたら何を伝えるか?」考えが変わっていっているからだと思います。
山崎元さんの考えをベースに、自分が特に子どもに伝えたい内容を、学びの記録として残していきます。あまりポイントが多いと覚えられないので、3つだけ。
①マインドセット:何を意識するか?
必要なマインド・セットは、(1)常に適度な「リスクをとること」、(2)他人と異なることを恐れずにむしろそのために「工夫をすること」の2点だ。
これはどちらもその通りで、子供に伝えたいと思います。リスクをとることで他人と差別化でき、他人と異なる人間になろうとするとどこかでリスクをとることが多いので、互いに関係しているとも思います。
ただ、言うは易く行うは難しではないでしょうか。私自身のことを振り返ると、周囲からのインプットの影響が大きかったと思います。
- 周囲の人間がそのようにリスクをとる、他人と異なることを行う人間だったことが影響したと思います。そのような環境に行く機会があって影響を受けました。
- 恩師から「迷ったらGo」と繰り返し言われたことで、迷ったらやってみる考え方が染みついたと思います。
- Steeve JobsのStanford University卒業式のスピーチを繰り返し聞いていて、経験知識をどうつなげるかあらかじめ計画することはできないが、後々それらがつながってくると思うようになりました。
Again, you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.
‘You’ve got to find what you love,’ Jobs says
周囲の影響は大きかったです。そう考えると、どのような人と接するかは大切だと思います。
②人間関係:誰と付き合うか?
そんな周囲の人について、山崎さんはこう述べています。
人間関係は重要な資産だ。一般に、自分を変える方法は、付き合う人間を変えるか、時間の使い方を変えるかの2通りだと言われている。
付き合うと好影響をもたらす「頭のいい奴」、センスが良くてチャンスを引っ張ってくる「面白い奴」、真に心を許せる「本当にいい奴」、と積極的に付き合おう。そのためには、自分が3種類のどれかの人間になる必要がある。
「頭のいい奴」、「面白い奴」、「本当にいい奴」と「自分が感じる」人と積極的に付き合うことは賛成です。ただ、誰に対してそう感じるかは人それぞれなのと、そのような考えを口に出すことはだれかを傷つけかねないので、「××(人の名前)は頭がいい」「××(人の名前)は面白くない」などは口に出さないでほしいです。態度にも気を付けてほしいです。
また、自分が3種類のどれかの人間である自信はないです。少なくとも「頭のいい」と「面白い」は違うと思います。「本当にいい奴」になりたいけれど、なれていない気がします。私自身は、好奇心があって(やってみたいと)「手を挙げる奴」だと思います。経験上、こんな自分でも、上記のような人たちと、接する機会があったと思います。
色々やってみること、動き続けることで道が開けることもあります。一つの道を深めることと、幅広く手を広げることのバランスは悩む人も多いのではないでしょうか。私自身も悩みます。
私自身は、
- 若いうちは幅広くやってみる(~30代くらい)
- 自分の興味関心と合う、かつ
- 自分が強みを発揮できそう
- な領域を見つける
- 自分の領域を深める(40代くらい~)
が(私自身にとって)良いと思っています。
③キャリア:どの領域を選ぶか?
学問でも仕事でも、2年間集中的に努力すると「素人とは違うレベル」程度に達する。この段階で、その分野が自分に向いているかどうかを判断するといい。有望なら時間と努力の投資を続けるといいし、2年やってダメなら、たぶんその分野は自分に向いていない。
「集中」して時間を割いて2年という期間は、私の経験からは納得感があります。だいたい、1~3年で向き不向きはわかります。集中して時間を割けるほど、向き不向きは早くわかります。
一方で、向いている場合にどうするかは判断が分かれると思います。
- 向いていることに集中し、あまり新しいことにチャレンジしない: 新しいことを学ぶのがしんどい状況であれば、この選択肢が良いと思います。ただし、強みにフォーカスしすぎるあまり、幅が広がらないリスクはあります。
- 向いていることを継続しつつ、新しいことにもチャレンジする: 中長期的にキャリアを築きやすいので、新しいことにチャレンジするリソースを割けるのであれば、この選択肢が良いと思います。それぞれに投資するのは負担が大きいので、それができる前提。
- 向いていることはいったん置いておいて、新しいことへのチャレンジに集中する: 向いていることがわかれば後からでも戻ってこられます。特に若いうちは、新しいことを探求するに集中して、向き不向きを広い範囲で把握することを優先することが良いと思います。
以上です。山崎元さんの著書『経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて』をベースに、自分が特に子どもに伝えたい内容を、学びの記録として残しました。